2009/12/16

ジェイコブス・ラダー

1990年アメリカ制作の映画である。日本上映はたぶんその翌年くらいだろう。
その時に映画館で観た「ジェイコブス・ラダー」を再び観た。ちょうどwowwowで放映していた。
自分にとってかなり印象深い映画だ。
内容はというとベトナム帰還兵の奇妙な体験を綴るホラーサスペンス。光と影を巧みに使った刺激的な映像やホラー感覚あふれる描写が印象的な作品だ。
なぜこれを観に行ったのかは記憶はないが、当時の自分の精神状態と不幸にも合致してしまったかなり嫌な、気持ちの悪い印象だったのだ。
時代はバブルの終焉期、私は30歳になる前か、なった直後。父親も病で亡くなってしまった。
人生の壁に初めてぶち当たったと言えば聞こえは良いが、実際はバブルの恩恵を受け過ぎ、堕落し、ぬるま湯に浸かり、愚かな日々を過ごしていた代償だと思うが、自律神経を病んでしまった頃だ。パニック症候群、鬱。今思うとそんな感じだ。
そんな時にどうしてこの映画に足が向いたかはわからないが、観終わった後、より自分が狂っってしまったという記憶を鮮明に覚えている。
かつて観た映画で一番気持ち悪い映画の筆頭にいつもこの映画を挙げていた。
再び観てみたが、20年近く前の映画にしてはとても良い出来だな~という感想。以外と冷静な反応。
ちょっとびっくりしたのは、主演のジェイコブがティム・ロビンスだったこと。
そして場面場面を実に確実に鮮明に記憶していた事。まるで1週間前に観たばかりといった感じで何かとても不思議な感覚。
そんな「ジェイコブス・ラダー」はやっぱり私の頭の中の映画コレクションの中では少し意味合いは違うが秀逸な作品のひとつと言わざるおえない
興味ある人は観て下さい。そんなにお薦めはしませんが…。

バブルの終わりで映画館で観て、そして今またその頃のような不景気のどん底にまた偶然テレビで見直した、強烈な印象を持ち続けていたこの映画。今落ち着いて観た後でも、やはり当時の印象が変わる事はない。
あれからもう20年近く経った事に驚きを覚え、そして当時よりは進歩、成長と言えるかどうか私自身で判断はできないが変わったんだなという事だけはわかる気がする。
まさに THAT'S LIFE、これが人生ってヤツかな!

そういえば先日「バニラスカイ」という結構お気に入りだった映画を再び観たところ、やっと話のつじつまが合い納得したという事も付け加えておきましょう。

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